それはまた、2年にわたり、富山県内の3館(西田美術館、ガラス美術館、ギャラリー無量)で展開された「村田勇気個展3部作 SCRIBE」の終結を意味します。
「 CURCUM-SCRIBE」で発表された23の作品達!!
始めは
すごいなあ・・・でも、どういう意味?
どうしてここにこの作品が?
どうつながっている?
彼が表現したいものは?
・・・
頭の中は?だらけで、私から遠いところにいる作品達に、なんだかもやもやした自分がいました。
しかし・・・
作品達と、村田さんとも空気や時間を共にし、
ゲストの方達の反応や感想を見聞きし続けた
1ヶ月間ーーーーー
いつの間にか、作品達の方から近づいてきてくれました。
頭だけで捉えようとしていた時には気づかなかった「情」や「思い」みたいなものを作品から感じている自分がいました。
例えばこんな風に・・・(全く勝手な私見です。あしからず!!)
岡本太郎賞受賞の「任意のアトリビュート」は、その存在感に圧倒されながらも、現代に生きるとは?と問いかけてきます。
彼の初挑戦の映像作品「移動する点P、点D,E,F,O」は、鑿を研ぎ続ける覚悟を彼の原点ともいうべき亡き祖父(有岡芳山)の墓前に刻むように宣言しているように感じます。
『「De-SCRIBE」や「POST-SCRIBE」椿』のスクリプトやお盆の作品は、彫刻家としての彼の原点に肌感覚で触れたような気持ちにさせてくれます。
「SINISTER」は、その造形の美しさにうっとりしながらも、周りを囲んでいる大小のデューラー立体がその無限の時間を想像させ、これもまた、彫刻家としての彼の覚悟のようなものを感じさせます。
こんな風に作品を観ているうちに、一つの考えに思い当たりました。
それは、彼が、生まれ故郷で初の個展三部作を構想し展開したその意味です。
それは・・・
「これまでも、これからも、こんな風に彫刻家として内に向っても外に向かっても探求し続けていく。」
という彼の姿勢を、彼の生まれ故郷で表明したのではないか???・・・
という。
全く独りよがりの考えですが・・・。(村田さん、ごめんなさい。)
兎にも角にも、彼の壮大かつ渾身の構想で展開された個展3部作の舞台の一つが「ギャラリー無量」であったことは、とても光栄なことです。
この後の4日間!!
彼がどんな風にこの個展群の幕を降ろすのか、
個展群の最後の舞台に関わる者として、しっかり見届けたいもの・・・と思います。
予約には、もう少し空きがあります。
お待ちしています。